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住職からのお話

第7話

『修正会(しゅしょうえ)とは』

 修正会とはお正月にお寺で行われる法会(ほうえ)で、修正月会(しゅしょうがつえ)とも言います。
法会とは仏様のみ教えを聞くために人と人が会うことです。この法会において人々は前の年について反省し、悪かったところを修(おさ)める(正す)ことで、新しい年が幸せなものとなるように願います。
 期間は基本的に七日間ですが、お寺によって期間は異なります。鬼追式(おにおいしき)などを行うお寺も中にはあります。鬼追式では前年の悪かったところを鬼に見立て、鬼の格好をした人を追い払います。
 修正会は奈良時代から国が建てた大きなお寺で行われ、その頃は悔過会(けかえ)と呼ばれ、新年の幸せを吉祥天(きっしょうてん)に願ったため、吉祥悔過(きちじょうけか)とも言われていました。吉祥天は繁栄や幸運(吉祥)を司る女神(天)で、過去に行った悪いことに対する後悔の念を受け入れてくださるとされています。また、平安時代には体の悪いところを治してくださる薬師如来(やくしにょらい)に新年の幸せを願う悔過会が行われるようにもなり、室町時代には仏教の各宗派でも行われるようになりました。

 そして、真宗大谷派(しんしゅうおおたには)の修正会は「お勤めを修めて正す」ものです。大谷派は親鸞聖人(しんらんしょうにん)が和歌で阿弥陀(あみだ)様たちを讃えられた和讃(わさん)を、毎日のお勤めで六首ずつ頭から順に読んでいきます。それが一月一日になりますと、また頭のところに戻るのです。
 お荘厳(しょうごん)としましては掃除したお内仏(ないぶつ)に鏡餅をお供えし、打敷(うちしき)を上卓(うわじょく)と前卓(まえじょく)に掛けます。それから、気持ちを新たにし、新年のお勤めを始めます。家族揃ってお内仏に手を合わせましょう。

真宗大谷派 唯徳寺

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