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住職からのお話

第31話

『砂の城』

 河原で子供たちが石や砂を集め、城を造ったり家を建てたりし、それぞれが「これは僕の城だ」や「これは僕の家だ」と言ってして他の子供たちに手を付けさせませんでした。

 ところが、一人の足が他の子供が造った城に触れ、それを壊してしまいました。 城を壊された子供は怒り、城を壊した子の髪を引っ張りました。
そして、大きな声で「僕の城を壊したこいつを酷い目に遭わせろ」と周りに呼び掛けました。
子供たちは城を壊した子を打ったり蹴ったりし、それから、「これからは他の子供が造った城や建てた家を壊せば、このように皆で罰しよう」という誓いを交わしました。

 しかし、それほど砂の城や家を大切にしていた子供たちも、日が暮れてしまいますと、今まで大事にしていた城や家を自分で踏み潰し、振り返りもせずにおのおのの家へ帰っていきました。

真宗大谷派 唯徳寺

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